魔法の世紀を読んで思ったこと。
落合陽一さんの魔法の世紀読みました。
友達が落合さんと近い関係であるということで、けっこう前から注目していた。6年前くらいかな?
で、魔法の世紀、予約販売で買ったんだけど、忙しくて読む時間がなく、結局途中までしか読まず、その後どんどん大活躍なさって新しい本出していった。
すごいぞ!勢いあるぞ!この人面白いぞ!と思って新しい本(デジタルネイチャー、日本再興戦略、日本進化論、10年後の仕事図鑑、これからの世界をつくる仲間たちへ)買って読んでたんだけど、先日、こんなツイート発見して
ほうほう、俺は知ったかぶりの部類ですね。とちょっとイラっとしてしまったんでじっくり読ませていただきましたよ!読みました!
思ったことを全部書いたらいつになっても終わらないので、2つだけ。
- 20世紀「映像の世紀」から21世紀「魔法の世紀」になって、メディアが悪い形で活用されたとき怖いなー。と思ったこと。
- 想像できないレベルのことをはっきりイメージして、確実にそれを作ろうとしている人がいる。それでよってそれが当たり前になっていく。と思ったこと。
- について
まえがき(抜粋)
・ドイツが開催したベルリンオリンピックでは、世界で初めてオリンピックの光景が映画に記録されました。
・開会式の荘厳な演出の映像は世界中の映画館で上映されました。
・彼らの勢力拡大に映像の威力が寄与していたのは疑いありません。
・映像は国家の統治手段として有効であることが示されたのです。
→第二次世界大戦で、大きな悲劇を生んだ武器になった「映像」技術。
5章(抜粋)
・本当に人類の歴史でメディアの進化に大きな影響を与えてきたのは、むしろ「可搬性」という意味での「動」の自由度の発展でした。
→今は多くの人がスマートフォンを当たり前のように持ち歩き、情報を得ている。
1章
・「カーム・テクノロジー」の話〔自己主張しない技術。人間に意識されず目に見えない形で支援し、必要な時だけ活用できるようになっている技術。また、コンピュータなどのシステムはそうあるべきだという考え方。〕
・「ユビキタス・コンピューティング」の話〔コンピュータがいたる所に存在(遍在)し、いつでもどこでも使える状態をあらわす概念。〕
→現在その方向(意識されず、コンピュータがいたるところにある)に近づいている。
2章(抜粋)
・当時、さっそくiPhoneを手に取ったのです
・その便利な機能を使ううちに
・こんな凄いデバイスが普及していったら、人間はコンピュータの下位の存在になってしまうのではないかという疑問が生まれたのです。
・ミトコンドリアは元来独立した生物だった
・自身を効率よく複製するために真核生物と共生を始めたという説
・同様に、人間も自分たちをより確実に生存させるべくコンピュータを使っているうちに、気がつけばコンピュータにとってのミトコンドリアになっていくのではないか
→人間をコンピュータが支配するときがくるのもSFの世界の話だけではなくなるかもな、ホントに。
あとがき
(に書いてある「ゲート」「重力」「繋ぎ目」をなくした社会。)
→実際に、人が意識せずにコンピュータと共生していく社会が作り上げられていく「魔法」の世紀に近づいていく。
以上の内容から、
「映像の世紀」に第二次世界大戦の引き金になった映像の利用があった。
「魔法の世紀」にもさらに進んだメディアの利用によって人々の心が煽られて(しかも、知らず知らずに。)よからぬ方向へ向かってしまったり、正しい情報が歪められてしまったりすることもあるかもしれない。と思ってしまったということ。
一九八四年(イギリスの作家ジョージ・オーゥエルのディストピア[反ユートピア]小説)を思い出しましたよ。テレスクリーンっていう、どこかしこに設置されたテレビみたいなもので、思考警察の手によってありとあらゆるところが監視されている社会、みたいな。
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まあ、そんなことにはならないと信じたいし、そうならないと思うけど、100年前の人たちがSFの世界でイメージしていたような社会に確実に近づいているっていうことですよね。
2、 について
アラン・ケイさんやアイバン・サザランドさんをはじめ、多くのコンピュータ史の偉人の話を初めて知ったことで、改めて時代を超えた発想の持ち主がいるからそこの現代なのだと思った。
アマゾンのジェフ・ベゾスさんが宇宙に人が住めるように、ということを考えていたりするのも想像すると未来にワクワク感を感じます。コンセントと直接繋がなくてもスマホ充電できるようになっているような現代なので、宇宙で太陽光発電できるようになって地球に遠隔操作で電力供給できるようになったらとか、
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で読みましたが、実現できるような気がしてきますね。
最近、小学校中学校の部活動廃止・運動会の組体操廃止など言われ始めていますが、自分が中学校くらいの時なんて想像もつかない話題でしたね。(前の話と比べるとスケールが小さくなりますが。いや、こういう話の方が大切だって思っている人もいると思う。)
と、2つの話題に絞っておきました。
他にも「技術」という言葉の意味の話は興味深ったですし、東洋と西洋の自然に対する考え方は大学の講義で聞いたことがある話と共通していてそういうところに気持ちが向いている落合さんは素敵!と思ったところでもありました(デジタルネイチャー読んだ時もそこ感じました。)。
落合さんのような人が、時代を切り開いていくこと期待してます。